看護×ファイナンス×運動:起業のリアルストーリー

看護からファイナンス、運動まで

みなさんこんにちは。看護×金融×運動で起業を目指すおめぐです。今回は母の病気について記事を書いていこうと思います。同じ病気や症状で困っている方の少しでも助けになるよう切に願っております。

  1. SAPHO(サフォー)症候群とは
  2. <症状>
    1. 骨関節病変
    2. 皮膚病変
  3. <診断>
  4. <治療>
  5. 続く身体の不調
  6. 中々診断がつかない日々
  7. ある医者との出会い
  8. 今後の治療計画

SAPHO(サフォー)症候群とは

まず骨、関節、皮膚に影響を与える稀少な慢性炎症性疾患で、この病名は、以下の症状の頭文字を取ったものです

<症状>

最も頻度が高い症状は、前胸壁(胸鎖関節・胸骨柄結合部)の痛みで、これについで脊椎、末梢関節、膝関節、仙腸関節の痛みが高頻度で、寛解(症状が落ち着いて安定した状態)と増悪(症状の悪化)を繰り返すのが特徴で、数日で軽快する場合から数年に及ぶこともあります。皮膚症状は80%程度にみられます。また発症様式によって3つの型に分けられ、海外からの報告では関節炎先行型32%、皮膚症状先行型39%、同時発症型29%とほぼ同じくらいの頻度です。日本からの報告では皮膚症状先行型の頻度が66%と多く、関節炎先行型が27%、同時発症型が7%です。掌蹠膿疱症がみられる症例では、皮疹が比較的特徴的で、関節炎の合併を疑って診察することもあることから、比較的診断がつきやすいですが、その他の皮疹を伴う場合は、関連に気がつかれない症例も少なくありません。

骨関節病変

前胸部の病変は65~90%程度の患者さんにみられ、本疾患の特徴的所見とされます。一般的に骨炎・骨化過剰症を来たし、それぞれ、疼痛・腫脹および骨性膨瘤がみられます。その他の関節では、一般的には膝、足、手指、足趾、仙腸関節、脊椎、大腿骨(遠位部)、脛骨(近位部)、下顎骨などが障害されます。脊椎・仙腸関節の関節炎は10~40%の患者さんにみられ、臨床所見、放射線検査による所見がSpA(脊椎関節炎)と類似し、鑑別が困難です。

皮膚病変

皮膚症状は80%を超える症例でみられ、特徴的なものとして、掌蹠膿疱症、ざ瘡、尋常性乾癬が挙げられます。それぞれ、掌蹠膿疱症が30%、重症ざ瘡20%、尋常性乾癬10%、掌蹠膿疱症と乾癬の合併が20%程度とされ、3者を合併する方も10%弱存在することから、診断に苦慮する例も多くあります。一方で15%前後の患者さんでは長年の経過でも皮膚病変がみられないこともあります。

<診断>

上記の臨床症状とレントゲン、CT、MRI、骨シンチグラフィーでの骨関節炎の証明、必要ならば骨病変の生検による他疾患の除外を行い総合的に判断して診断します。

X線、CT、MRIで骨硬化、骨皮質の肥厚像、関節裂隙の開大・癒合などがみられます。また、骨シンチグラフィーでは、胸鎖・胸肋関節の集積によって牛の頭のように見える”bull’s head pattern”や、脊椎、仙腸関節などに集積があります。

世界的に診断に用いられることの多い基準を以下に示します(表1、2)。SAPHO症候群の皮膚病変として乾癬を含むか否かは基準により異なりますが、いずれの基準でも、特徴的な骨病変が存在すると皮膚病変がなくともSAPHO症候群と診断できることになります。先に述べましたが皮膚病変が存在しない症例や骨病変先行型が存在するのはこのためです。

表1.Benhamouらによって提唱されたSAPHO診断基準
(Clin Exp Rheumatol.6(2):109-12,1988から引用)

診断項目1 重度のざ瘡を伴う関節病変
2 掌蹠膿疱症を伴う関節病変
3 四肢、脊椎、胸鎖・胸肋関節の骨肥厚症
4 体軸もしくは末梢の慢性再発性多発性骨髄炎
判定上記4項目中1項目を満たし、下記除外項目がない場合に診断される
除外項目化膿性骨髄炎、感染による胸壁の関節炎、感染性掌蹠膿疱症、手掌角化症、びまん性特発性骨増殖症(DISH)、レイチノイド療法に伴う骨関節病変

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表2.Kahnらによって提唱されたSAPHO診断基準
(Oral Surg Oral Med Oral Pathol.78(5):594-8,1994から引用)

診断項目1 慢性再発性多発性骨髄炎
2 掌蹠膿疱症、膿疱性乾癬、重度のざ瘡のいずれかを伴う急性・亜急性・慢性の関節炎
3 掌蹠膿疱症、膿疱性乾癬、尋常性乾癬、重度のざ瘡のいずれかを伴う重度の骨髄炎
判定上記3項目中1項目を満たした場合

<治療>

現在のところ本疾患に対する確立した治療法はありませんが、対症療法に加え、下記のような治療が検討されています。

  1. 非ステロイド抗炎症薬(NSAIDs)
    関節・骨・皮膚病変ともにある程度の症状緩和の効果を指摘した報告があります。
  2. ステロイド、抗リウマチ薬(csDMARDs)
    ステロイドの関節注射は一時的な関節炎の緩和に、メトトレキサート、サラゾスルファピリジン、レフルノミドなどの抗リウマチ薬は一部の患者さんに効果があったとの報告があります。抗リウマチ薬は関節リウマチの使用法に準じて用います。
  3. ビスフォスフォネート製剤
    骨吸収抑制と部分的な抗炎症効果があることから骨関節病変に対し除痛効果、一部では治療効果があるとの報告があります。点滴製剤と経口製剤があり、日本でSAPHO症候群に対し主に用いられるのは経口製剤です。
  4. 生物学的製剤
    NSAIDs、ステロイド、抗リウマチ薬で治療効果の見られなかった患者さんに対し、生物学的製剤であるTNF阻害剤やIL-17阻害薬が用いられることがあります。生物学的製剤は関節リウマチや脊椎関節炎の使用法に準じて用いられます。TNF阻害薬は骨関節病変と皮膚病変双方に治療効果を示したとの報告がある一方で、再燃(再び病状が悪化すること)を起こした、重症例には無効であったとの報告もあります。また、炎症性腸疾患でTNF阻害剤使用中の患者さんでSAPHO症候群と類似の症状を起こしたとの報告もあり、治療効果の是非に関しては未だ議論のあるところです。掌蹠膿疱症を伴う場合にはIL-23p19阻害薬も使用されています。
  5. 抗菌薬
    SAPHO症候群を起こす機序の1つとしてCorynebacterium, P.acnesの慢性感染に対する 免疫反応の可能性が示唆されており、ドキシサイクリン、アジスロマイシン、クリンダマイシンなどの抗菌薬が一部の患者さんに効果があったとの報告があります。
  6. 扁桃摘出術
    特に掌蹠膿疱症を伴う場合には喫煙、歯科頭頸部領域の慢性感染症、金属アレルギーなどとの関連が報告されており、これらの要因を除いたり、扁桃摘出術を行ったりすることがあります。

引用:SAPHO症候群(SAPHO syndrome) | KOMPAS – 慶應義塾大学病院 医療・健康情報サイト

続く身体の不調

私の母は、自営業でフィットネスインストラクターを主な生業としており、講師業等も時折行っております。

そんな体力自慢な母が約1年前から腰の痛みを訴えるようになりました。寝るときは抱き枕を使用して体位を調整しておりましたが痛みの軽減にはつながらず、病院を受診。

その時は体の使いすぎや加齢を指摘されておりました。その痛みは完全に消えるとこなく、そのまま痛みと付き合いながら半年ほど経過。そんなある日、胸が痛いと訴え始めたのです。

看護師の私からすると胸の痛みは一大事です。胸のどこが痛いのか、どんな風に痛いのか確認するとともにすぐに病院を受診するよう母に伝えました。

そのときの母の症状としては、動き始めの体の痛み(全身の関節周囲)や腕を動かす際に胸や鎖骨の部分が急に痛くなるというものでした。外傷のようなものはなく、症状からして心臓というよりは整形的な原因がありそうな印象でした。とはいえ、とにかく検査をしないとわからないため病院を受診することとなりました。

循環器内科や整形外科も受診したのですが、結果は異常なし。胸部痛の理由はわからないまま。

母の症状は時間が経ってもよくなることはなく、むしろ強くなっているように思えました。

中々診断がつかない日々

身体の痛みは増すばかりなのに病院では異常はないと言われるため近位ではなく、少し遠くにある有名な整形外科を受診することとなりました。」

そこでも痛みの原因は加齢と使いすぎとの指摘があり、はっきりとした理由や疾患名はつかぬまま、、。

すると母は病院でもはっきりとしたことがわからないならと有名な柔道整復師がいる接骨院にいきました。芸能人や著名人などたくさんの方を診てきたという私からするとなんとも胡散くさいところでした。

今思うと母からすると藁にも縋る思いでそこに行ったんだろうなと思っています。

そこでまず触診を受けるようなのですが、スタッフの手が突然止まって一言、「鎖骨が腫れていませんか?」と。

鎖骨が腫れている!?母は今までそんなこと思わなかったようでびっくりしたようなのですが、触ってみると確かに左鎖骨部位は少し腫れていたようです。

スタッフの方がどこかへ行くと中々戻って来ず、不安な気持ちで待っていると院長先生が裏から現れ触診をされたというのです。

そして「私も話だけしか聞いたことがなくて実際に診たことはないのですが、鎖骨の腫れはサフォー症候群という病気と関連している場合があります。」と。

さ、さふぉ?母は全く聞きなじみのない病名にびっくりしたと話しておりました。

メモ帳にサフォー症候群と鎖骨の腫れをメモして母に渡してくださったようで、私の母からそのメモを見せてもらい初めてそんな病気があることを知りました。

そのメモを持って再度近医を受診することに。その時には鎖骨部位はぱっと見てわかるくらいかなり腫れておりましたので医師からもレントゲンを再度撮りましょうと提案がありました。

レントゲンを撮ると確かに左鎖骨部位の骨に何かありそうであるがその病院ではCTやMRIは撮れないため採血・レントゲンだけ見てみるとサフォー症候群かもしれないですねと。

、、、え?これでサフォー症候群の診断はもっといろいろな検査を行うはずなのにレントゲンと採血だけ?と驚きました。続けてその医師はiPadを見せて「この病気は痛み止めを飲んでコントロールするもので何か治療をしたりはできないよ、痛み止めと胃薬を出しておくね」と。

私としては精査してもらえる病院で診てもらいたいという考えでしたので、紹介状を書いていただき大学病院を紹介受診することとなりました。

ある医者との出会い

紹介状を持参し、大学病院を受診することとなりました。そこでは血液検査やレントゲンはもちろんのこと、CT・MRI・骨シンチなどたくさんの検査を行いました。

膠原病科にかかることになっていたのですが、腰部や胸部の痛みや手荒れもあったため整形外科や皮膚科にも受診をし、診ていただくこととなっておりました。

受診した際に言われたのが、「サフォー症候群と診断するというよりかは、リウマチや腫瘍など他の疾患じゃないかを確認していきましょう」とのことでした。

当初、レントゲンやCTでは鎖骨部位が腫瘍の可能性もあるとのことで精査していただきましたが結果腫瘍ではないとの判断でほっとしたのを今でも覚えています。

整形外科を受診した際にはエコーでも診ていただきました。明らかなサフォー症候群による病変ではなさそうとのお話で鎮痛剤を適宜内服をとのお話でした。

別日には皮膚科を受診しました。そこが母とこの疾患のターニングポイントだったと思います。

皮膚科では、サフォー症候群が皮膚病変を伴うためその確認のために受診したのですが、手を見せてすぐに「これは掌蹠膿疱症だね。」と。今まで膠原病や整形の先生にも皮膚病変の有無を診ていただいてきましたが、特に異常はないとの判断でしたので驚きました。

先生はその上で「これは掌蹠膿疱症の初期段階だね、よくなったり悪くなったりする?」と。

実は母は、私が幼い頃から手荒れに悩んでおり、よく近所の皮膚科を受診してはステロイド軟膏を処方してもらっていたのを知っていました。それも周期があるかのように増悪を繰り返していたのです。

まさによくなったり悪くなったりを繰り返しており、先生に今までの経過をお伝えしました。

また、母は足趾も荒れることがあったため診てもらうとこちらも掌蹠膿疱症であるとのことでした。今まで続いていて中々よくならない理由はこれだったのかとスッとした気持ちになったのです。

掌蹠膿疱症部位を写真を撮ってもらい、サフォー症候群や掌蹠膿疱症についての説明を受けたのですが、母のように鎖骨の腫れを自覚して受診すると掌蹠膿疱症や骨病変が見つかることが多いとのことでした。

母は、金属アレルギーの検査はしていないのですが金属で痒くなるのですが、金属アレルギーも増悪因子とのこと。重ねて扁桃炎との関連もあるとの研究結果もあるようで、こちらに関しても幼少期より扁桃炎や喉が腫れることが多かったためサフォー症候群と関連していそうです。

参考:掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)・SAPHO(サフォー)症候群と甲状腺[長崎甲状腺クリニック]

参考文献:扁桃との関連が明らかになった新たな疾患:SAPHO 症候群

この病変を見つけたいただいたおかげで私たちとしては、今後の見通しや今までの症状・身体の不調も繋がっている気持ちになり、あきらめずたくさんの病院や科を受診してきてよかったと強く感じました。その他、母の病気を診てくださっている先生や関わってくださっている医療従事者の方には感謝しかありません。

結局のところ、母が不調を感じてから1年以上経過しておりますが、サフォー症候群というのは診断が難しく早期発見につながることは少ないようで、長く痛みには苦しんでいましたがその中では早めの診断であったと思います。

今後の治療計画

当初は非ステロイド抗炎症薬(NSAIDs)で対応しておりましたが、骨病変・骨硬化に伴う鎖骨や足首の腫れや痛みが強くなったため今はビスフォスフォネート製剤というものを試しております。

もしそれでも症状の改善がなければ今後はリウマチ薬の使用を検討とのとこでした。

リウマチ薬となると薬価も高価になるようで使用は慎重になるようです。今はビスフォスフォネート製剤が効いてくれることを願っています。

もし私の母と同じような症状で悩んでいる方がいてこの記事が参考になりましたら幸いです。

サフォー症候群は希少な疾患であり、治療法も確立されていないため何年も診断されるのに時間がかかったり、病院にかかっても自分にあう治療が見つからないことも少なくありません。

まだまだ現役でバリバリ働く母にとっては仕事が思うようにできないことも辛そうですが、私も可能な限りサポートして少しでも負担減らしていけるように努めていきたいです。

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